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静かな夜半に瞼の裏で目を覚ました。薄手のブランケットに包まって、俺は横を向いていた。
音を立てずに流れながら、『それ』が背中に寄り添った。『それ』が誰かも分かるし感じたことのあるものだった。
***
まただよむくつなだよ。
もう開き直ってるよ!!とっくさ!!
ENDLICHERI☆ENDLICHERIってアーティストの「雄」って曲がモチーフ。
読みたい人はどうぞー。夏なのにべったべたですよあつっくるしいいいいい。
何処かの魔術師が稲妻と化して
僕を亡くすようなことがあったとしても
きみのすべてに甦れる
静かな夜半に瞼の裏で目を覚ました。薄手のブランケットに包まって、俺は横を向いていた。
音を立てずに流れながら、『それ』が背中に寄り添った。『それ』が誰かも分かるし感じたことのあるものだった。
声や仕草と同じくらい自然に、容取られたもの。
『それ』っていうのはボールの落ちていく先みたいな、意識っていうかすごく日常的な直感っていうか。
でももしかしたら魂とか意思とか強い気持ちなのかも知れない。
それはまず指の容を成した。
背中の窪みをくすぐられる。両の指先が首の付け根から尾てい骨辺りまでゆっくりと撫でさすっていく。
掌までも感じるようになると体温も生まれた。寝間着代わりのTシャツの肌触りがする。
「…………おまえ…」
息を吸いそうになって止めた。むやみやたらに動いてはいけない。
言葉の代わりに意識で伝える。どうせ慣れたことなのだ。得意としてさえ居る。
(何処に行ってたんだ。)
気配に腕を伸ばしそうになるのも堪える。少しずつ現実を侵しているのに、こちらが動いてしまってはいけない。
弱々しく軽い腕が横たえた体を抱いていく。
(戻って来たのだからいいじゃありませんか。)
息が掛かるように意識の中に声が通り過ぎる。震える体を堪える。
小さな小さな結晶を操り集めて、形作っているのを邪魔したくない。まだ肩も出来ていない朧さなのだ。
息を浅くして、閉じた目の裏に声の主を思い出す。
(そうして下さると、こちらも遣り易いです。)
やけに低音な声がまた入り込んでくる。記憶の顔が薄情そうに笑った。
そういうところは少し、気に食わない。
でもようやく背中に温かさがやって来てほっとする。もう大丈夫。ちゃんとそこに居る。
そうするといよいよ、背後の存在が強くなる。
腕の重みも増す。生き物の温もりも匂いもする。生きている。
ちょん、と足の親指がくるぶしに当たる。髪の毛が息で震える。
覚えてる。思い出したままの存在。たった一人のこの男。
「…もういい?」
「えぇ、大丈夫ですよ」
確かな声に居ても立ってもいられなくて振り返る。赤と青の目と目が合って、泣きそうになった。
***
そんで独特なキスしてればいいよ。
……なんか微妙だ!!
ENDLICHERI☆ENDLICHERIってアーティストの「雄」って曲がモチーフ。
ケリーさん大好き。歌詞の深さが堪らない!!
次はひばつにゃで新婚らぶらぶ書きたい…。